ソーラ発電で冷蔵庫を24時間動かす。

太陽発電で冷蔵庫を24時間動かすための試験をしています。もちろん晴天がつづいたら24時間連続の複数日運転です。

試験結果はNGでしたが、真夏の猛暑日などを除けばバッテリ容量を多くすることで可能になる見込みです。
2018/08/31の試験内容を以下に示します。

太陽発電で冷蔵庫を24時間動かすためのスペック

1.冷蔵庫

冷蔵庫のドア内側のラベル仕様
・電動機定格消費電力:90W
・電熱装置定格消費電力:131W
・消費電力:250KW/年です。平均では28.5W/h

節電エコタイマーで事前調査をしたところ、冷蔵庫は数Wから120Wくらいで使用している電力が変化します。

2.ソーラパネル

・105Wソーラパネルを2枚
・50Wソーラパネル1枚
上記パネルを並列接続しています。
合計260Wのソーラパネルになります。

3.バッテリー

・ACデルコボイジャー、ディープサイクルバッテリー
「M31MF」(12V115Ah)を1個

満充電状態であれば20時間で
12V×115A=1380Wの電力が使用できるバッテリーです。
均一な消費電力(1380W÷20H=69W)をであれば20時間使える意味合いになります。でも、実態は半分くらいです。

2018年4月購入で優しい使い方をしているバッテリです。

太陽発電で冷蔵庫を24時間動かす試験方法

1.冷蔵庫運転開始/終了時のバッテリ電圧

 MPPTチャージコントローラ(SR-ML2420)のLCD表示の値で次のとおりとしました。切り替えそのもは「電源切り替え器」で自動で行っています。

・冷蔵庫運転開始:12.8V
・冷蔵庫運転終了:11.2V

試験としては運転終了電圧にはならないで運転が継続される予定でしたがNGでした。

2.試験で記録したデータ

➀ソーラパネル発電量
②バッテリー電圧
③バッテリーへの充電ステージ
④試験中の冷蔵庫の消費電力合計

太陽発電で冷蔵庫を24時間動かす試験結果

試験結果をグラフにしました。

黄色:バッテリー電圧
緑色:発電量(バッテリー充電量)

茶色:バッテリ充電ステージは状態なので数値はありませんがわかるように

IDLE状態:発電していない状態を7、
MPPT状態:コントラーパワー全快で充電を8、
BST状態:ブースト充電(アビソーブ充電)バルク電圧に達したので充電電流を少しづつ落としている状態を9、
FLOAT状態:電圧を維持するようにする充電を10
で表示しています。

節電エコタイマー

 

1.冷蔵庫の24時間の消費電力(真夏日)

冷蔵庫は6:27から21:10で750Wの消費電力だったので
・1時間あたり消費電力=750W÷14.7時間=51W
・1日の消費電力=51W×24時間=1224W
・1日の消費電流=1224W÷12V=102AH

2.ソーラパネルの発電量

ソーラパネルは6:25から17:48まで発電して52AHだったので
624Wを発電しています。
でも、
上記グラフの赤丸(1)の部分の8:49から14:12まではBST/FLOAT充電ステージに遷移したことによって発電した分を充電できなった時間=5.4時間あります。
その時間は冷蔵庫が使った分だけを発電(充電)する状態で約6Aの発電になっています。
ソーラパネル260Wは100%能力であれば260W÷12V=21Aで低めの60%としても12Aはあります。(晴天だったので)
発電した分を充電できなった電力=5.4時間×(12A-6A)×12V=388W が発電できていません。
なのでソーラパネル発電量は少なく見ても次のとおりです。

1日の発電電力=624W+388W=1024W
1日の発電電流=1024W÷12V=86AH

その後、何回か晴天日に試験しましたがBST/FLOAT充電ステージに遷移してしまいソーラパネルの100%発電量がわかっていないです。

3.試験結果から解ったこと

バッテリーは11:30から13:30までフロート充電状態であるので13:30では満充電(12V×115A=1380W)あり
冷蔵庫の消費電力(51W)なので
1380W÷51W=27時間となるので晴天であれば24時間運転は楽勝に思えるが結果はNGです。

もともとあったバッテリーの残量、当日の発電量を加えてもNGなので大きな想定外です。


太陽発電で冷蔵庫を24時間動かすために(調査内容)

1.インバータの効率

バッテリーと家電製品の間にインバーターが存在します。インバータはバッテリーの直流を家電製品を使うための100Vの交流に変換します。
この変換の効率が80%から90%くらいです。
(製品仕様書により異なります)
今回の試験で使用したインバーターは80%です。

なので、バッテリー満充電(12V×115A=1380W)でも
1380W×80%=1104Wが使えるバッテリー容量になります。

2.インバータの低電圧遮断

インバーターはバッテリーの電圧が低くなる(残量が少なくなる)と停止して過放電を防止します。
10.5V~11.0Vくらいです。(製品により異なる)
今回の試験で使用したインバーターは11.0Vです。
バッテリーは10.5Vから13.2Vの範囲で11.0Vはバッテリ容量の70%です。

なので、使えるバッテリー容量はさらに少なくなって
1104W×70%=772Wが使えるバッテリー容量になります。

3.バッテリーの電圧降下現象

バッテリーは放電中(家電製品を使っている時)は見かけの電圧は降下します。これは、使っている消費電力量によって変化します。

試験結果グラフ(2)(3)の箇所でもわかるように放電を開始すると電圧が下がり、放電を止めると電圧が上がります。
実際のバッテリー電圧は充電も放電もしていない時です。

グラフ(1)(2)の状態では。
ONの時、12.8Vから12.4Vで0.4Vの電圧降下
OFFの時、11.2Vから11.6Vで0.4Vの電圧上昇です。
(この時の消費電力は不明です。)


60Wの消費電力で0.5V、240Wで0.5Vから1.0Vの電圧降下が発生するようです。(蓄電システム.COMのHPより)


冷蔵庫は数Wから120Wの消費電力の範囲で動作するので120Wの時には0.8Vくらいの電圧降下になります。
実際のバッテリー電圧は11.8Vの時に120Wの放電を行うと電圧降下現象で11.0Vになりインバーターの低電圧遮断になります。

11.8Vの時のバッテリー容量は50%くらいです。

なので、使えるバッテリー容量はさらに少なくなって
1104W×50%=552Wが使えるバッテリー容量になります。

また、バッテリー充電中はバッテリーの実際の電圧より高くなります。これは、試験グラフのバッテリー電圧のグラフの立ち上がり状態を見れば明確です。
ソーラパネルの発電中の電圧と発電をしていない夜に電圧をLCD表示の値でみても明確です。

太陽発電で冷蔵庫を24時間動かすための方法

1.バッテリーの追加(案1)

ACデルコボイジャー、ディープサイクルバッテリー「M31MF」(12V115Ah)を1個で試験でしたがこれを2個にすることにより
552W×2個=1104Wが使えるバッテリー容量になり晴天であれば24時間運転が可能になると思われます。

2.高級バッテリーへ交換(案2)

電圧降下現象が少ないバッテリーに交換する。
➀オプティマ
②リン酸鉄リチウムイオンバッテリーなど

バッテリーは高価です。同じ容量のバッテリーとすると
ACデルコ:オプティマ:リン酸鉄リチウムイオン=1:4:10くらいの値段が比率です。

今後どうするか・・・

今回の試験、調査で良い勉強になりました。

通販サイトの大半が12V115Hのバッテリーは
12V×115A=1380Wを強調していますが利用する家電製品の使用電力にもよりますが実際はかなり少ないです。購入するバッテリーの放電特性などを調べて購入したほうが良いです。

これが解っていればバッテリーを並列などで最初から2個にして購入していたのですが・・・。
バッテリ-を途中で増やすのは使っているバッテリーはなんらかの劣化がしているので良くないようです。

冷蔵庫24時間運転 試験2

バッテリーをACデルコ12V115AHからリン酸鉄リチウムイオンバッテリー12V100AHに変更しました。結果は成功です。

天候は多めの雲に時々太陽の日差しがある天候です。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーのコマーシャルのようですが電圧の降下現象がとても少ないです。その効果で

➀充電電流が10Aを越えると1Vくらいの電圧上昇でバルク電圧値に達してしまいソーラパネルの発電量が絞られていましたが、それがなくなり発電量が充電量になるようになっています。
上記では9時から14時頃まで6AH/時間が充電できないと想定していましたが発電量は13Aから15Aの範囲なので平均で8AHなので40AHは晴天時は増えます。

②電圧の降下現象がとても少ないのでバッテリー電圧11Vまで使用できるようになりました。いままで実際は12Vくらいなのに放電量が120Wくらいになると1V弱の電圧降下でインバータの遮断になりました。結果として放電できる容量が合計で70AHが90AHになった感じです。


2018/9/28に同様の試験を行いました。天候が晴天との予報だったので実施しましたが午前中は白い雲があり、午後は明るい曇りといった感じです。


バッテリー電圧の発電中の冷蔵庫使用中の電圧変化、充電状況が解るように別グラフにしています。アブソーブ充電にはなっていません。電圧降下現象がリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは少ないことが解るグラフになっています。
充電量は69AH(828W)です。8/31と比較すると天候は若干悪にもかかわらず充電量は69A-52A=17Aの贈となっています。雲ひとつない晴天であれば15Aくらいは増になり充電量は84A(1000W)になります。


冷蔵庫の消費電力は真夏日は50W、秋9月中旬以降は40W程度です。なので40W×24時間=960Wなので白い雲もないような晴天であれば冷蔵庫の連続運転はほぼOKです。
でも、そのような天候が連続することは無いので、通常の晴れ日で4日程度の連続運転で1日は休みといったところです。

日照条件の良い環境であれば十分なソーラ発電構成で晴れ日連続運転は可能ですが午後2時を過ぎると日照がNGなので・・・。


リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの購入で資金不足なので当面はこのままですが、資金ができればの案ですが、パネルを増設して晴れ日の連続運転を可能にしたいところです。

パネル増設にあたって現状のMPPTチャージコントローラ(SR-ML2420)の仕様で12Vシステムは260Wパネル、24Vシステムで520Wパネルなので単純なパネル増設ができない。
(現状が12Vシステムで260Wパネルなので)

案➀、12Vシステムから24Vシステムに変更してパネルを増設する。
これには、インバータを24Vシステム対応に変更する必要があります。

案②、MPPTチャージコントローラ(SR-ML2420)をSR-ML2430/SR-ML2440の上位機種に変更してパネルを増設する。

 


追記

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの電圧11.0は残容量が10%、
鉛ディープサイクルバッテリACデルコの電圧11.0は残容量が30%ということでインバータの低電圧遮断で電気が使えなくなります。

実際の運用では、そこまで使うと停電になった時に使えないのでバッテリーの放電特性を調べてどこまで使うかの電圧を決めたほうが良いです。